筆者はコーヒーをほとんど飲まず、もっぱら紅茶ばかり飲んでいます。それも年中ミルクティーばかり。
普段は手軽にサッと作って飲むミルクティーですが、たまにはほんの少しだけ手間をかけてグッと美味しくなるミルクティーを楽しんだり、もうひと手間を加えてロイヤルミルクティーを楽しんだりもしています。
今回は自己流ですが、手軽に時には本格的に入れるミルクティーについてのうんちくです。
ティーバッグで本格的なミルクティー
冷たいままのカップにティーバッグを入れて、電気ケトルに残っている水をもう一度沸かして注ぎ、1~2分そのまま置いて抽出した後ティーバッグを取り出し、冷蔵庫から取り出した冷たい牛乳をそのまま少量注いでできあがり。
日常的に紅茶を飲むときってこんな感じで簡単に作っちゃいますが、ほんの少しの手間をかけるだけで全然おいしさが変わっていきます。
カップを温めておく
例えばですが、電気ケトルに残った水をカップに入れて電子レンジでチンすれば、カップは温まりますよね。冷たいカップにティーバッグとお湯を入れるとどうしても温度が下がってしまい、残念ながら美味しい紅茶ではなく惜しい紅茶になってしまいます。
水道水でもなんでもいいですから、カップに入れてレンジでチン!してカップを温めておきましょう。
水道水を使う
やかんでも電気ケトルでも良いのですが、紅茶を入れるときに使うお湯はくみたての水、それも水道水が一番いいです。ペットボトルに入ったミネラルウォーターやウォーターサーバーの水は美味しいのですが、ただ唯一足りないものがあります。
空気です。
水道水には空気がたくさん含まれていて、この空気をたくさん含む水を沸かして使用すると、紅茶はお湯の中で踊りだすようにぐるぐると循環します。いわゆる茶葉のジャンピングですね。茶葉がぐるぐると循環することで味も香りもしっかりと抽出されます。そのためにはできるだけ空気が多く含まれた水がよく、家庭で手軽にそういう水というと水道水なんです。
※蛇口直結の浄水器でくみたての水を使うとか、ポット型のブリタのような浄水器で使う分だけそのたびに浄水?
それと必ず沸騰したての熱々のお湯を使ってください。
タオルで保温
普段用のミルクティーなのでカップでそのまま作るので、ティーコジー(綿の入ったティーポット保温用の布)は使いませんが、ティーバッグの入ったカップにお湯を入れて抽出する間はできればタオルなどで保温しておくことをおすすめします。また、カップにガラスや陶器製のフタ(カップのフタでなくとも急須のフタとかで十分)をしておくことも忘れずに。
抽出する時間は基本は3分ほど。筆者は紅茶の渋みが好きなのでもう少し長めに抽出しますが、あっさりしたほうが良い人は2分程度でも良いでしょうね。
ミルクは常温で!
ここまでの手順をきっちり守って美味しいミルクティーを望まれているあなた!
せっかくですから、紅茶に入れるミルク(牛乳)は冷蔵庫から出してきた冷たいものではなく、常温に戻したミルクを入れましょう。せっかくここまで紅茶が冷めないように作ってきたのに、冷たいミルクを入れて紅茶の温度を下げてしまうのはもったいない。
だからといって温めすぎたミルクは臭みが勝ってしまうので、これももったいないミルクティーになってしまいます。ミルクは常温、温めたとしても人肌程度までのミルクを入れましょう。全然味が変わりますよ!
日常的に作るミルクティーを簡単に、そしていつもより美味しくするとすれば
- くみたての水道水で沸騰したてのお湯
- カップを温めおく
- ミルクは常温
この三点は外せないと思います。
ティバッグで作る美味しいミルクティーですが、ティーカップではなく本格的にティーポットで作る時も基本的には作り方は同じですが、ティーポットからカップに紅茶を入れるとき、先にカップにミルクを入れてから紅茶を注ぐとまた違った味わいを楽しめたりします。
また少量のグラニュー糖を入れたミルクティーは甘さよりも、さらにコクが味わえたりしますから、甘いものが苦手な方もぜひ!
ロイヤルミルクティー
昔どうしてもロイヤルミルクティーが飲みたくて、鍋に牛乳を入れてそこへ茶葉をティースプーンで2杯入れて煮込んでみました。紅茶の味はしないし、牛乳のクサさが際立つ飲み物に仕上がりました。ロイヤルミルクティーを作る時に、牛乳と茶葉だけでいっしょに煮込んだりレンジでチンして加熱してはいけません。
紅茶の茶葉と牛乳を一緒に加熱すると、牛乳によって茶葉がコーティングされてしまい味や香りがほとんど抽出されません。また茶葉は開いてジャンピングするのですが、牛乳は茶葉を開かないようにブロックし、さらに牛乳の中ではほとんどジャンピングもしてくれません。だから、
熱湯の中で茶葉を開かせてジャンピングさせる必要があるのです。
これで紅茶の味と香りが十分引き出せた美味しいロイヤルミルクティー誕生のための第一歩が踏み出せるわけです。
ちなみにロイヤルミルクティーだからほぼ牛乳で作るもの、そう思いがちですが、お湯と牛乳の量は1:1が基本です。
ティーバッグとレンチンで手軽にロイヤルミルクティー
カップを温めておいたり、くんだばかりの水道水を沸騰させたばかりのものを使い、牛乳は常温に。ここまではミルクティを同じです。
カップにティーバッグを入れ、カップに半分ほど沸騰したてのお湯を注ぎ、2~3分ほど待ち紅茶の味と香りを十分に抽出します。
この時にカップにはフタをして、タオルなどで保温すれば完璧です。
次にお湯と同量のミルクをティーバッグの入ったカップに入れて、レンジでチンします。この時に煮立つことがないように注意を!沸騰したお湯で十分紅茶の味と香りは抽出できていますから、ミルクを煮立たせる必要はありません。先にも書きましたが、ミルクを煮立たせると臭みが勝ってしまい、せっかくのロイヤルミルクティーが台無しに……。
それと、ティーバッグの中には金具(ステープラー・ホッチキスの針)が付いたものがありますが、この場合は電子レンジは使えません!
手軽さにほんの少しだけ手間を加えると、さらに美味しいロイヤルミルクティーになります。ぜひお試しを。
ティーバッグで本格的にロイヤルミルクティーを
ティーバッグで本格的にロイヤルミルクティーを作っていきましょう。2杯のロイヤルミルクティが作れる分量です。
お鍋に160ccの水道水を入れて沸騰させます。
沸騰したらティーバッグを2つ入れて、フタをして2~3分ほど待ちます。
十分に味と香りが抽出できたところへ、常温のミルクを160ccを入れてフタを外して火にかけます。この時に絶対に煮立たせてはいけません。
とろ火でゆっくり温めながら、ときどきかき混ぜます。
小さな気泡が出て沸騰する直前に火を止めます。
再びフタをして蒸らし、十分コクを出していきます。3~5分程度で良いと思います。
二人でいっしょにお召がるのならば、温めておいたカップに注いでできあがりです。
1人で2杯飲まれるのでしたら1杯分は温めカップへ、おかわりの分は温めたティーポットに入れてタオルなどで包んで冷めないようにしておくのがベストです。お鍋って意外と冷めるのが早いですから。
ロイヤルミルクティーも召し上がる時に少量のグラニュー糖を入れるとさらにコクがアップして美味しくなります。筆者は苦手ですが、ミルクを入れて火にかけるときにシナモンも入れるとインド風ミルクティーのチャイを味わえます。